へとへと日記

ほとんど外に出ない人の生活の記録

自殺してはいけない理由

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検索して出てきた自殺してはいけない理由。

迷惑がかかる

保険がおりない

自殺の連鎖を生む

慰謝料を請求されることもある

死後の世界で苦しむ

何の解決にもならない

 どれも的外れというか、どうでもいいというか。

 

ネット上に「奴隷に自殺は許されん」とあちこちに書き込んでる人がいる。

支配者側の都合。こっちのほうがしっくりくる。

貧困ビジネスやBoPビジネスなどをみてもわかるとおり、どんなに貧しくても何もできない人間でも、必ず消費はするのだしそこから搾取できる。

 

「命の大切さ」「世界にたったひとつの命」「生きていればそのうちいいことがある」「生きているだけで素晴らしい」

そんなきれいな言葉の裏に、社会が消費者を求めているという現実があるのだと思う。

どのみち耐えがたい苦しみに直面した人に命の大切さを伝えても意味がない。

 
何も知らないあなたに自殺してはいけない理由を教えてあげる、ほら生きてて良かったでしょう、人生って素晴らしいでしょう、らららら~♪ みたいな善意の方たちの期待に応えることができれば素敵な話になるのだろうけど。

 

数ヶ月前、家族が癌で亡くなった。

本人は出なくなった声を必死に絞り出して医者に「死ぬという選択肢はないのか」と訴えたが、そのたびにはぐらかされた。

最期の言葉は、亡くなる数時間前の「殺してくれ」となった。

実は、最後の日に医療ミスがあったのではないかと思っているが、モルヒネ投与で正常な人間ではなくなっていたこと、本人が生を諦め死を望んでいたこと、どちらにしろ残りわずかだったことなどを考えると、ミスがあろうとなかろうと重要ではないような気がした。

 

亡くなる前、緩和病棟に移ってからはほとんど寝たきりになってしまって、立派な個室は無用なものばかりだった。

大好きだったテレビも個室では大型になり、同室の人を気にしてイヤホンを使う必要がなくなったが、見る気力がなくなり一度も利用しなかった。

個室なので部屋にシャワーがあったが動けないので利用できなかった。

食事や飲み薬もすべて吐いてしまうので、無駄になってしまった。

治療はとっくにできなくなっていて、ただ最期を迎えるのを待っている状態だったが、どんどん医療費は増えていった。

そこには医療ビジネスがあり、潤っている人たちがいるのだろう。

 

最期までしゃぶりつくされる人生にならないように、自分の最期を自分で決めることができるような世の中になってほしい。

はやく尊厳死安楽死が認められるようになってほしい。