涙の浄化作用

毎日泣いてばかりいる。

号泣、というより悲鳴にちかい。

全身を覆う恐怖や絶望に、ただただ泣き叫ぶしかないような状態。

それはとても苦しいのだけれど、鬱のひどい状態の人は泣くこともできなくなるようなので、涙が出るだけマシなのかもしれない。

それに、涙には浄化作用があるらしい。

涙の数だけストレス解消！この春は思いっきり泣いてスッキリ！｜特集記事｜元気通信｜養命酒製造株式会社

脳から分泌されるホルモンの「プロラクチン」や、副腎皮質刺激ホルモンの「ACTH」、副腎皮質ホルモンの「コルチゾール」といったストレス物質も涙と一緒に体外に流れ出ます。つまり、感情がたかぶって流れる涙には、ストレスの原因になる物質を排出する重要な役割があるのです。
また、涙にはストレスによって生じる苦痛をやわらげる脳内モルヒネ「エンドルフィン」に似た物質も含まれているといわれています。

それなら毎日ひたすら泣きまくってる分、人一倍元気いっぱいになっても良さそうなのに。

小説ニューロマンサーのヒロイン・モリィは泣くかわりにつばを吐く。

読んだ当時はそういうのがいちいちカッコいいと思ってた。中二病だ。

検索してみたらすぐにみつかった。

"How do you cry, Molly? I see your eyes are walled away. I'm curious."
His eyes were red-rimmed, his forehead gleaming with sweat. He was very pale. Sick, Case decided. Or drugs.
"I don't cry, much."
"But how would you cry, if someone made you cry?"
"I spit," she said. "The ducts are routed back into my mouth."
"Then you've already learned an important lesson, for one so young."

 訳も検索したらみつかった。

「どうやって泣くんだい、モリイ。眼が囲いこまれているじゃないか。知りたいもんだ」
アシュプールの眼のまわりが赤く、額が汗に光っている。ひどく蒼白い。きっと病気だろう。さもなくば麻薬か。
「泣かないもん、ほとんど」
「でも、どうやって泣く。仮に誰かに泣かされたら」
「唾を吐くね。管が、口に戻るようになってる」
「ならば、もう大切なことを学んでいるな。年に似合わず」